診療科紹介Department introduction
睡眠呼吸障害外来
睡眠呼吸障害外来の紹介
睡眠呼吸障害外来は、主に下記疾患の診療を行っている専門外来です。
①睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群
・睡眠時無呼吸症候群において、かかりつけ医と「南加賀無呼吸ネットワーク」(20施設、2025年4月現在)を構築し、早期診断・治療継続・地域連携を積極的に行っています。
・CPAPマニュアルタイトレーション(リアルタイムにモニタリングしながら手動で圧調整を行うこと)を年間約50件行っています。
・約1,000件/月(1,015件、2025年3月現在)のCPAP管理をしています。
②ナルコレプシー、特発性過眠症
・診断の検査(反復睡眠潜時検査)と評価の検査(覚醒維持検査)、治療薬(モディオダール錠)の開始・継続がすべて自施設で行うことができます。
③レム睡眠行動障害
④むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害
・医師4名(日本睡眠学会総合専門医2名)と臨床検査技師5名(日本睡眠学会専門技師1名)、臨床工学技士2名などの多職種が連携して診療しています。
・完全予約制ですので、事前にご予約ください。
医師
主な疾患の特徴
睡眠時無呼吸症候群
2つ以上の下記症状・合併症がある方は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
・眠っている時:いびき、息が止まる、窒息感で目が覚める、夜間頻尿。
・起きている時:起床時の頭痛、日中の眠気、疲労感が抜けない。
・持病がある:高血圧、糖尿病、心房細動、心不全、虚血性心疾患、脳卒中、気分障害。
簡易睡眠検査の無呼吸低呼吸指数(AHI)15以上の方は精密検査をおすすめします。精密検査(PSG)をするとCPAP(持続陽圧呼吸)療法を導入することが多く、結果として睡眠中の体の負担を軽減でき将来の心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中)を減少することが可能になります。
ナルコレプシー・特発性過眠症
いずれかの下記症状がある方はナルコレプシー・特発性過眠症の可能性があります。
・十分な睡眠をとっても日中に眠り込んでしまうことがしばしばある。
・毎日長時間(11時間以上)寝てしまう。
・CPAP療法をしているが、日中の眠気が改善しない。
レム睡眠行動障害
夢内容と関連した行動(叫ぶ、腕を振り回す、身体を起こす、蹴るなど)を繰り返す場合はレム睡眠行動障害の可能性があります。
むずむず脚症候群
夕方や夜間に下肢(時に四肢)を動かさずにはいられない衝動や不快な感覚で眠れない場合は、むずむず脚症候群の可能性があります。
検査
1.簡易睡眠検査
・睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査で、自宅で検査します。
・睡眠中の呼吸状態を解析します。
2.終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)
・一晩かけて睡眠中の脳波、眼球運動、呼吸状態、心電図、筋電図などを記録し、睡眠の状態や睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群など)を調べる精密検査で、1泊2日の入院で検査します。
・ビデオ(音声あり)と連動した高性能な機能を搭載したPSG機器を使用し、データ解析も自施設で行っています。
・当院では2005年から行っており、PSG(タイトレーションを含む)は年間約200件の検査実績があります。(249件 2024年度、211件 2023年度)
3.反復睡眠潜時検査(MSLT)
・日中の眠気を評価する検査で、1泊2日の入院で検査します。
・入院日にPSG、翌日にMSLTを行います。
・当院では2021年度からこの検査を行っています。
4.覚醒維持検査(MWT)
・日中の覚醒水準を評価する検査で、日帰り入院で検査します。
・当院では2025年からこの検査を行っています。
最後に
下記症状がある方はお気軽に相談ください。
・大きないびきや無呼吸がある。
・息苦しさで眠っている間に起きてしまう。
・十分に眠っても日中に強い眠気がある。
関連情報
クリニカルパス
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