病院についてGuide to Hospital
院長からのごあいさつ

「病気にならないための病院」として地域の健康づくりを支えます
当院は、2001年10月の開院以来、地域に根差し、必要とされ、選ばれる病院を目指してきました。私たちのグループが掲げる一つの目標は「病気にならないための病院」です。治療のみならず、健診事業、二次予防・三次予防のリハビリテーション、隣接する健康増進施設と連携した健康増進、通所・訪問による介護事業など、急性期から生活期にいたる切れ目のない医療・介護サービスを提供してまいりました。
このたび2025年度に向けて病院基本方針をアップデートしました。改めて「私たちは病気にならないための病院として地域の健康づくりを支えます」を明確に掲げました。
「誰も取り残さない」サービス提供とDEI(多様性、公正性、包摂性)の推進
自己責任ではないさまざまな要因で健康を損なう場合があります。健康の社会的決定要因(SDH)の視点からサービス提供の在り方を見直していきたいと思います。誰も取り残さないサービスの提供としてまずSOGI(性的指向・性自認)、LGBTQ+対応プロジェクトを立ち上げました。DEI(多様性、公正性、包摂性)を推進する職員のマインドセットに努め、どなたでも安心してご利用いただけるサービスを提供し、職員がみな安心して働ける環境を整備していきたいと思います。現在バングラディッシュからの特定技能実習生受け入れにも取り組んでいます。
経験価値を重視する
医療の目的が病気の根治から患者さんやご家族の方の生活の質(QOL)向上、豊かな人生の実現へ時代は移行しています。私たちは日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会の提唱する「患者経験価値」を重視したサービス提供の趣旨に賛同し、「満足度の高さ」ではなく一つ一つの経験する事柄が具体的にどうだったのかを検証する「経験価値」に基づくアンケート調査を行っており、カイゼン活動につなげています。また職員経験価値(EX)についても同様の取り組みを開始し勤務経験の改善に努めています。
医療機関は連携・共創時代、地域に選ばれ、必要とされるために
それぞれの地域で暮らす住民一人ひとりをLife(生命、生活、人生)の視点で 支える医療が求められ、医療機関は連携し共創する時代になりました。これまでも切れ目のないサービス提供体制を目指してきましたが、これからは限られた地域のマンパワーや医療介護費用を地域連携でうまく活かしながら、生活者を支える仕組みづくりに協力、協働し合う時代だと思います。特にこれからは高度医療機関での超急性期治療の後(ポストアキュートと呼ばれる時期)の転入院治療、高齢者救急に速やかに尽力するサブアキュートと呼ばれる機能をより充実させていく所存です。近隣の医療機関との病病連携、病診連携、医療介護連携に一層尽力したいと思います。急性期の治療後、在宅に戻るまでのリハビリテーションやサービス調整には当院の地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟、退院後は通所リハビリテーションや通所介護などをより一層活かしたお手伝いが出来ればと思います。病気治療後の体力低下があるため在宅復帰に不安を抱えていらっしゃる方はお気軽にご相談ください。
企業として、働く人と利用される方の幸せ、働きがい、社会貢献を追求する
職員一人ひとりがやりがいのある仕事を通じて、「人を幸せにし、社会に貢献できている」実感を持ち、ここで働いていてよかったと感じてもらえるような「誰もが輝く」企業でありたいと思います。持続可能な豊かな社会作りに貢献することも大切に考えております。私たちのグループとしてSDGsをこれまで以上に意識した活動を推進し、「住み続けられる街づくり」に役立てるよう努力いたします。
新型コロナウイルス感染症蔓延により、私たちの生活様式も大きく変わりました。私たちの病院も2020年8月にクラスター発生を経験し、新しい診療様式として従来からの価値観、慣れた方法から脱却し、「変わる」ことが求められています。大切に守るべきものを選び取り、ご利用いただく方やグループで働く職員とそのご家族、そして地域で暮らす皆さんの「健康と幸せ」を追求し、「予防する」「治療する」「地域を支える」医療・介護・健康増進サービスの提供に邁進したいと思います。
今後とも変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
特定医療法人社団勝木会
やわたメディカルセンター院長 勝木達夫